
夜の万博会場で見つけたカーテンの隙間。近くに行って覗き込めば、中を確認することもできそうだ。だが、それをしないのが私流だ。知らなくてもいいことがある。知らない方がいいこともある。知っていた方が良かったとしても、いいじゃない。自分の決断に自信を持つということを優先したいのだ。
とは言うが実のところ、私は迷っていた。あの中にはいったい、何があるんだろう。近くに行ってみようかな。通り過ぎるカーテンを横目に、足取りはおぼつかなくなっていった。
ついに私は足を止め、スマホでネット検索をしてしまった。カーテンの向こうは関西パビリオンの多目的エリアで、定期的に展示が変わっていく感じの場所だった。「まあそんな感じだろう」という答えだった。
中途半端な情報だけ得た上、結局カーテンの中は見ず仕舞いだった。

自分を貫き通せなかったという後悔だけが残った。