大屋根リングの雑草


静けさの森以外にも、自然を感じられる場所はたくさんある。例えば、大屋根リングの上部にも、多様な植物が植えられている。道の両脇に点在するお花畑や、座って一息つける広い芝生などが、多くの人の目につくところだろう。ただ、私はリングの内側の方にある、雑草にスポットを当てたい。

と、私が意気込まなくても、スポットライトは既に設置してあった。ただ、おそらくこれは大屋根リング全体を装飾したり、夜の明かりとして機能したりするライトであって、特に雑草にスポットを当てるためのものであるかは微妙なところだが。

「じゃあもうスポットは当たっているから、あなたは何もしなくていいわけね?」

ふと心の中で響いたのは、自分自身への戒めの言葉だった。雑草にスポットを当てたいと言っておきながら、ライトが設置されていたからって、明らかに「スポット」のニュアンスが違うのに、それによってそれが既に達成されたものだと思い込もうとしていた自分。そしてそのことを薄々、というか、思いっきり気が付いていた癖に、気が付いていないふりをして、「もう仕事は終わった」と、お花畑を鑑賞しに向かっていた自分。恥ずかしくてたまらなくなった。

お花畑を鑑賞してから、出直すことにした。


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