奇妙な世界への入り口


夜、東ゲート付近をぶらぶらしていた時のこと。パビリオンの陰に、不思議な小道を発見した。

「なんだ、ここは…。」

奥の方は明かりで照らされ何かがありそうな雰囲気もあるが、小道の手前には何の案内もなく、さながら奇妙な世界への入り口を発見してしまったような気分だった。

「入っちゃいけない場所だったらどうしよう…。」

と思いながら、恐る恐る歩を進めていると…

「進入禁止」の文字が見えた。

ここで引き返してしまう人もいると思う。そうかもしれないと思っていたところに、こうした看板があったのだから、「ああ、やっぱり」と合点してもおかしくない。ただ、私は冷静だった。私はこの進入禁止の看板が、小道の右手に置かれているという違和感をないがしろにしなかったのだ。もし、私が向かおうとしている明かりで照らされたエリアに入ってはいけないのであれば、進入禁止の看板はこんな場所には置かない。この進入禁止の看板は、右側の細い通路に対して掲げられていると考えるのが自然だ。確かにその通路の先には展示物らしきものは何も見えず、一般来場者が入っていい雰囲気ではないのは明らかだった。

かくして、私は小道の奥の展示にたどり着いたのであった。

入り口には「水素を使ったエネルギーシステムをのぞいてみよう」と書かれていて、展示であることを確信する。

このエリアに勇気を出して入ってみた人は、どれくらいいるのだろうか。日中にもここを訪れてみたが、やはり私以外は誰もいなかった。


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